「褒める」という行動は、
子育てまっただ中のお父さん、お母さんや、
指導者にとって、
子供たちの成長を促進する上で
とても大切なアクションです
同時に、
どのタイミングで褒めるべきなのか、
なんでもかんでも褒めた方がいいのか、
それが甘えにつながらないか等、
私たち大人にとって
とても難しい課題でもあります。
結論からいうと、
「とりあえず褒める」
というのはNGで、
褒め方にも工夫が必要です。
「褒めて育てるはキケン」と
発言する脳科学者もいるほど、
子育てにおける「褒め方」には
注意が必要です。
「褒め方」によって、
子供たちのチャレンジ精神が育まれるか否かが
分かれてくると言われています。
失敗を恐れるのは結果を褒められた子
あるこんな実験で、
400人の子供たちにテストを行い、
実際の点数は教えずに
「100点中80点だったよ」
と1人1人に結果だけを伝えた上で、
グループ別に次のようなコメントを残したそうです。
グループ1:「本当に頭がいいんだね」と褒める。
グループ2:「努力してたからね、だからこんなにいい点数が取れたんだね」と褒める
グループ3:何のコメントもしない
そしてさらにその後、
今度は子供たちに
やさしい問題と、難しい問題の
どちらかを選んでもらい
チャレンジしてもらいます。
「本当に頭がいいんだね」と褒められた子供たちは
自信を深め、さらに難しい問題にチャレンジしそうですが、
そのグループの65%の子が
やさしい問題を選ぶという結果が出ました。
反対に、
「努力してたからね」と褒められたグループの子供たちの
90%は難しい問題にチャレンジする結果が出ました。
【子供に対する褒め方と難しい問題を選ばなかった子の割合】
グループ1:「頭がいいと褒める」 65%
グループ2:「努力したね」と褒める 10%
グループ3:何も言わない 45%
「本当に頭がいいんだね」と
褒められたグループ1の子供たちは、
難しい問題を回避する割合が最も高くなりました。
これは、「頭がいいね」と褒める、
つまり結果を先に褒めることで、
「もっと褒められたい、そのためには良い結果を出すのが一番だ」
となってしまい、
確実に良い成績を見せられる方を
選んでいると考えることができます。
ある意味、
大人たちが結果だけを先に褒めてしまうことで、
子供たちが難しい課題にチャレンジする気力を奪い、
優しい問題を選択させる圧力をかけていることになります。
挑戦を恐れない子どもをつくる褒め方
では、どのような褒め方をするのがベストなのか。
その答えのひとつは
「結果」ではなく、「過程」を褒めることです。
その子がどんな努力をしてたのか、
目標に向かってどんな行動をしたのかに着目して、
そこを一番に褒めて上げることで、
「挑戦していたその子の姿勢」を
称賛することになります。
そうすることで
その子は「挑戦することはいいことなんだ!」と考え、
失敗を恐れないチャレンジする心を育てます。
もちろん、
子ども達にもそれぞれの個性があり、
いずれにせよその子に合わせる工夫も必要ですが、
挑戦をする子供の姿勢をしっかり見守り、
結果に関わらずその努力を認めてあげることは
とても大切なことです。
なんでもかんでも褒めることは簡単なことですが、
褒め方ひとつとっても、
その子の成長に大きな影響を与える部分になってきます。
お父さん、お母さんや指導者側にも、
子ども達の努力や工夫を
発見してあげる努力は必要ですね^ ^
「子供の褒め方」について
少しでも参考になれれば嬉しいです。
僕もサッカーの指導者である以上、
2児の父親である以上、
日々こういうところから努力して頑張っていきます。
タクヤコーチ